先日One Mix 3sのバッテリーベンチをBBenchで実施してみました。
結果は「がーん」となるものでしたが、3sは液晶解像度が2sの1920 x 1200(WUXGA)から2560 x 1600(WQXGA)と高解像度となっています。ちなみに画素数は1920 x 1200の2,304,000に対して、2560 x 1600の4,096,000と実に1.7倍になっています。
今回は、One Mix 3sの画像解像度を2560 x 1600から1920 x 1200に下げて、再びBBenchでバッテリー計測時間を測定してみました。
8.4インチ液晶で2560 x 1600(WQXGA)は必要なのか?
One Mix 3s(3シリーズ)では、画像解像度が2sの1920 x 1200(WUXGA)から2560 x 1600(WQXGA)にスペックアップしました。
スペックアップするのはいいことなのですが、やはり機動性重視のUMP(ウルトラモバイルPC)、バッテリ―を少しでも持たせたいものです。
バッテリー容量を一番多く消費するのは液晶ディスプレイですから、画素数が1.7倍になればそれこそバッテリーにやさしくないです。
8.4インチ液晶で1920 x 1200(WUXGA)は人間の目では申し分ないくらいに綺麗
こちらが解像度1920 x 1200の画質です。
8.4インチのコンパクトな液晶サイズでは、1920 x 1200(WUXGA)と2560 x 1600(WQXGA)の違いは普通の人間では(普通でなくても)判別はつかないです。
申し分ないくらい圧倒的に綺麗な液晶です。
液晶解像度を1920 x 1200(WUXGA)に下げて再びBBenchでベンチマーク!
条件は前回と全く同じく、BBenchの設定はデフォルトのまま、「キーストローク出力」と「Web巡回」にチェックを入れました。
また、One Mix 3s側の設定は液晶解像度を1920 x 1200に設定し、液晶画面の明るさを50に、音量はミュート、そして電源モードは「バランス」に設定しています。
そのBenchの結果はこちらです。
3s(1920 x 1200) | 10%ごとの経過時間 | |
100% | 0:00:00 | – |
90% | 0:35:00 | 0:35:00 |
80% | 0:56:55 | 0:21:55 |
70% | 1:18:46 | 0:21:51 |
60% | 1:40:31 | 0:21:45 |
50% | 2:01:02 | 0:20:31 |
40% | 2:20:21 | 0:19:19 |
30% | 2:39:52 | 0:19:31 |
20% | 2:58:08 | 0:18:16 |
10% | 3:15:31 | 0:17:23 |
5% | 3:25:42 | 0:10:11 |
One Mix 2s(1920 x 1200)と3sの解像度2560 x 1600と1920 x 1200の結果を並べてみると
下記のテーブルはいずれも同条件下でのバッテリー減少の推移です。
2s 1920 x 1200 | 3s 2560 x 1600 | 3s 1920 x 1200 | |
100% | 0:00:00 | 0:00:00 | 0:00:00 |
90% | 0:26:41 | 0:34:12 | 0:35:00 |
80% | 0:52:52 | 0:56:38 | 0:56:55 |
70% | 1:16:32 | 1:16:18 | 1:18:46 |
60% | 1:38:42 | 1:34:18 | 1:40:31 |
50% | 1:59:27 | 1:52:40 | 2:01:02 |
40% | 2:19:08 | 2:08:21 | 2:20:21 |
30% | 2:37:38 | 2:24:23 | 2:39:52 |
20% | 2:55:03 | 2:39:53 | 2:58:08 |
10% | 3:11:23 | 2:56:01 | 3:15:31 |
5% | 3:17:08 | 3:03:37 | 3:25:42 |
誤差もありますが、2sよりも8分ちょっと、3sで解像度2560 x 1600のときよりも20分以上バッテリーの持ちが長くなりました。
以下、バッテリーに影響しそうなOne Mix 3sと2sのスペック比較表です。
One Mix 3s | One Mix 2s | |
CPU | Core m3-8100Y | Core m3-8100Y |
GPU | UHD Graphics 615 | UHD Graphics 615 |
画像解像度 | 2560 x 1600 | 1920 x 1200 |
メモリ | 16GB | 8GB |
ストレージ | 512GB | 256GB |
やはり液晶解像度の違いによるバッテリー消費量は想像以上でした。
もちろん、BBenchのように普段はそこまでハードな使い方はしないので、2sの体感バッテリー持続時間、4時間強の連続使用時間が、3sでは限りなく5時間に近づくのではないでしょうか。
やはり高解像度になればなるほどバッテリーへの負担は大きかった
高解像度にすることによる恩恵は、外部ディスプレイに表示したときだけでしょう。
One Mix 3sを、普段は超コンパクトなPCやタブレットとして、また会社や自宅では外部ディスプレイとキーボードに接続してOne Mix 3sを母艦として使用するというスタイル、まさに持ち歩くデスクトップPCとして利用している方もいらっしゃるかもしれません。
そのような用途でOne Mix 3sを利用している方には2560 x 1600の高解像度は素晴らしい液晶解像度ですが、自分のようにデスクトップとノートパソコン(UMP)を使い分けるような使用スタイルでは、2560 x 1600は宝の持ち腐れになります。
One Mix 3シリーズのライバル?のGPD 2 MAXも2560 x 1600の解像度を採用しています。さらにはNVMe接続のSSDを搭載していますので、GPD Pocket 2までの、One Mixシリーズへのアドバンテージであるバッテリーの持ちは無くなっていると予想します。
また、One Mix 3s の最大のライバル、CHUWI MiniBookは液晶解像度1920 x 1200を採用していますが、他の2機種と比べてバッテリー容量が少ないので、NVMe接続モデルですと、バッテリーの持ちは極端に下がるのではないでしょうか。
ノートパソコンとバッテリー、特にUMPでは、筐体サイズをコンパクト&軽量化を図るために、バッテリー容量には制限があります。バッテリー問題は今後も永遠の課題になるでしょうね。
One Mix 3シリーズは1920 x 1200(WUXGA)で使用するのがおすすめ
高解像度の液晶を搭載したOne Mix 3シリーズ(GPD P2 MAXも)は、敢えて1920 x 1200(WUXGA)での使用をオススメします。バッテリーの持ちはもちろん、パフォーマンス自体の向上も期待できます。
すでに、解像度を下げて計測したPassMarkパフォーマンステストも実施しました。パフォーマンスは2560 x 1600の解像度のときよりも高パフォーマンスになっています。こちらの結果はまた後日公開する予定です。
コメント
コメント一覧 (2件)
初めまして
深緑の女魔術師と申します。
いろいろな記事読みましたが、
小さいは正義!にリアルに感動しちゃいました。
#方向違うかもですが、
#F07ーCやL04-Cみたいなのが好きなヒト。
GPD Poketは丸2年使ったので、
そろそろ新しいのが欲しい!
当初は金に糸目をつけずに
ハイスペックがやっぱり正義!
ってことで、
プラチナ?買っちゃうもんね!
と思ってたのですが、
バッテリーがあんまよくないんですね。
CPUにまったく詳しくないですが、
同じ消費量電力?といいえどi7の方がやっぱり消費激しそうなので、
素直にコスパの良さげな3sの方が使い勝手良いのかな?
と思いました。
といいつつ9世代目も見えてるので、
もうちょい待つべきかな・・・
と思っちゃうけど、
買いたいと思った時が買い時ですよね。
とりあえず、
SHIFTの件やらすごい共感できるヒトが使ってるので、
買う後押しになれたってことで感謝です。
(プラチナと最後まで悩みそうですが・・・)
以上です。
深緑の女魔術師さま
コメントありがとうございます。
F07ーCやL04-Cは調べましたがスマホでしょうか?
GPD Pocket初代を2年間使い方使われているのですね。
あれはいいやつだ(マ・クベ風)。
個人的に今のオススメは本日12時過ぎに投稿予定のOne Mix 1sです。
プラチナ、いいと思いますよ。
最後まで悩まれて、いずれを購入されても後悔はないと思います。
「小さいが正義」に共感いただいてありがとうございます。
すごく嬉しいです!
小さいが正義ならOne Mix 1sがいいかもです。